苦楽をともに

デスクの引き出しの中にある「EMERGENCY FAMILY AID KIT」。
トレンドマイクロが12年前に開催した「ウイルスバスター 2006」の記者会見でもらったものだ。

爪切りや小さいはさみ、綿棒、バンドエイド、簡易ソーイングセットが入っている(なくなったものもある)。

12年前と言えば、この編集部に入って1年ほどが経過した頃。
12年の間、仕事の合間に爪を切ったり、とれたスーツのボタンをつけたりと、たびたびこの小さな箱を開けてきた。

PCなどのIT機器は次々と置き換わり、ファシリティも新しくなり、人も入れ替わってと、めまぐるしく過ぎた月日の中で、ちょっと黄ばんで、箱の留め具もはずれてしまったEMERGENCY FAMILY AID KITは、静かに机の中で出番を待ってきた。

なんて、ちょっと感傷的になっているのは、季節外れの暑さと締め切り間際の忙しさのせいだね、きっと。